『塚本邦雄の百首』
2025年6月30日にフランス堂『塚本邦雄の百首』が出版されました。
◆百首シリーズに塚本邦雄が登場!
馬を洗はば馬のたましひ冱ゆるまで人戀はば人あやむるこころ
(『感幻樂』)
塚本邦雄生涯の代表作である。この歌の前に三行詩「水にふる雪/火のうへに散る百日紅/わがために死ぬは眉濃き乳兄弟」が置かれている。「おおはるかなる」が狂言小唄からそのまま初句を用いながら、景は近代的であったのに対して、この歌には直接の典拠がないにもかかわらず、世界は極めて中世的である。
夏の季語「馬洗う」の通り、鮮烈な水を逬らせ丹念に馬を洗う男。そこには『葉隠』を思わせる武士道精神がよぎる。かつて三島由紀夫が「馬の薄い皮膚の精緻なスケッチ」と評したように、馬の存在感が際立つ。
◆塚本の血のあと
私は思う。大正期、近江に生まれた少年が、身辺にはない文学、音楽、美術、映画あらゆる芸術への身もだえるような憧憬に心焦がれていた日を。その全てを戦争の黒い泥靴が踏みつぶし、自らの存在を全否定された地獄の日々を。そして戦後、生き直そうと文学に
命の火を燃やし続けた情熱の歳月を……。
塚本邦雄はやはり真の文学者であったと思う。その人とめぐり逢い師事できたことは、私の人生において無上の幸福であった、とあらためて感謝する次第である。
(解説より)
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→ (ふらんす堂「編集日記」)

朱雀の聲
3月22日に砂子屋書房から『朱雀の聲』が出版されます。
『朱雀の聲』suzakunokoe
林和清最新歌集 3,300円(税込)
《令和三十六歌仙 6》著者第5歌集。
耳に聞こえてくる朱雀の聲は、白秋を生きるわたしには、とうに過ぎ去った朱夏の響きであろうか。
この日々に短歌を詠むことの重さを身に負いながら、やがて来る玄冬に向かって歩んで行こう。(本書「あとがき」より)
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現代歌人文庫147 林和清歌集
9月26日に砂子屋書房から『現代歌人文庫147 林和清歌集』が出版されます。
ひと足早く、表紙を公開いたします。
内容は、いまは絶版になった第二歌集『木に縁りて魚を求めよ』が完本として収録されるほか、『現代短歌最前線200首』、歌集未収録の海外旅行詠など、約600首を採録。
林和清論として、岩尾淳子さん、大森静佳さん、島田幸典さんという、最高の書き手が、充実した評論を書き下ろしてくださいました。
これを読むだけでも価値がある!
ぜひ一冊お手元に置いてください。
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TEL : 03-3256-4708 / FAX : 03-3256-4707 / MAIL : info@sunagoya.com
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去年マリエンバートで
理解りあふといふのは映画のワンカット〝水に挿した青い花〞など
遥かな時を超えて
歌は自在に旅をする
キオクもユメも
一瞬煌いては消え、また甦る
